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情報発信元: 地域魅力創造課 情報防災担当
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ご挨拶 - 世界に誇る山岳リゾートタウンが目指すもの


政府が発表する人口統計によると、人口1,000 人台の町が日本各地にたくさん存在しています。そんな日本における上川町の現状を考えたとき、人口規模による消費力が町の活性化に繋がるかというと、今はそうではありません。
すでに、消費の流れは変わりました。
上川町の住民の多くは、休日になれば旭川へ行きます。しかし、旭川の住民は札幌に行く。住民が多ければ、その町で消費が起きるかというと今はそうではないのです。そもそも日本全体が少子高齢化に向かう中で、この流れを我々の町だけで食い止めることは不可能であり、自治体による人の奪い合いになってしまいます。
一昔前は、企業誘致によって人口を増やす取り組みが盛んにおこなわれました。しかし、企業誘致は自治体の負担が多く、費用対効果が薄い。北海道全体で見ても思うような結果を出している自治体は極めて少ない。
それならば、一定数まで人口規模が減少したとしても、住民一人ひとりが真の豊かさと幸福感があればいいと考えています。そして、定住人口とともに上川町とかかわる交流人口・関係人口を増やすことが重要で、そのために上川町が目指しているのが世界に誇る山岳リゾートタウンです。

世界に誇る山岳リゾートタウンが目指すもの
道内にも山岳リゾートタウンと呼ばれる地域はありますが、外国資本で成り立っているところも多く、地元の住民が大勢かかわれているかというと疑問です。我々は従来のようなゴルフ場やホテルが乱立するリゾートを目指すのではなく、対話を重ねる中で、地元の住民と層雲峡の温泉街や大自然が密接にかかわり融合するような町を目指しています。リゾートという言葉には、自然との触れ合いや人と人との関わりのなかで遊び、ゆったりくつろいで癒されていく、そんなイメージを抱いています。
夏季だけでなく冬季も利用できる層雲峡オートキャンプ場、ラフティングや犬ぞり、地域おこし協力隊の取り組みなど、一つ一つは小規模でも、それらが充実していくことで町全体の魅力につながると信じています。
層雲峡オートキャンプ場は、夏季シーズンだけ運営した方が明らかに効率的。しかし、目先の採算やリスクを気にしてアクションを起こさなければ、この町の将来がどうなるのかを考えていただきたいのです。層雲峡オートキャンプ場、大雪かみかわヌクモ、大雪 森のガーデン、一つ一つは厳しくても、それらが一体となることで、町全体の価値が上がるのです。
まちづくりは、町の個性や特性を上手く取り込む必要があります。上川町は国立公園の中に町の半分がすっぽり入っており、広大な自然、石狩川の源流と、これほど自然に恵まれ四季を感じられる町はそうありません。このことを象徴的なこととして活かし、再認識して目指すのが世界に誇る山岳リゾートタウンです。

近年、さまざまな企業と包括連携協定を結びました。我が町が描くビジョンと重なり、また大自然の中でしか得られない感性を求めて、上川町を選んでくれていると受けとめています。あらゆる企業や団体と共創し関係人口を増やすことは、町の魅力を伝える力となります。また、我々が気づいていない上川町の魅力発見や、まちづくりで足りていない部分をサポートしてもらうためにも、共創パートナーの力が必要不可欠なのです。
人口がこのまま減少すると町が消滅してしまうのかといったらそんなことはありません。各種生産事業基盤と教育・医療・福祉・介護などの公共サービスが盤石なものであれば、一定規模の人口は必ず維持できます。生きていく、持続させる方法は小さな町にこそあるのです。
上川町長 佐藤 芳治


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